オーストラリアのナーシングホームで~実習編~1日の流れと日本との違いは?

大学3回生でオーストラリア(メルボルン)へ留学し、介護士の資格を取った筆者。
今回は、実習の体験談をお伝えします!!

学校(Northern Melbourne Institute of TAFE)から決めてもらった
実習先”Sir Donald and Lady Trescowthick Centre”の紹介♪

Prahran(プラーン)という若者に人気のカフェやバーが集うおしゃれなエリアにあるナーシングホーム。

やはりオーストラリアらしく広大な土地に1階建てで広々とした施設でした。
ここに、約50~60名のご入居者が暮らされてます。入居者は白人のオーストラリア人のみだったのですが、働いてる人はインド人、スウェーデン人、アフリカ人など多国籍です!

構成としては、ユニット制をとっていたので4ユニット(介護度により分けられています)。
また、中庭4所/事務所/スタッフルーム/小さな図書室/売店/広い食堂/ラウンドリールーム/レクリエーションホール2ヶ所
がなんと1フロアに入ってるのです!
まずそこが日本との大きな違いですよね(;・∀・)


開放的なつくり。この共用廊下からユニットに分かれてます。

タイムスケジュール~留学生ヘルパーの1日~

7:00~16:00の実習をさせていただきました。

◆6:50(出勤)

実習先は家の近くで探してもらえるので、自転車で通勤。
従業員専用の駐車場が地下にあるため自転車もそこに停めます。暗証番号を入れるタイプのオートロックがついてます。
あんまり日本では車で通勤する文化はないですが、オージーは車通勤も結構多かったです。

◆7:00(申し送り=handover)

ナースやヘルパー、施設長などが集まって引き継ぎの会議をします。
ご入居者は起きてらっしゃる方はおらず静かな雰囲気の中、食堂で座ってコーヒーを飲みながらの申し送り。
一見すると優雅そうですが、施設長もいるからか珍しくこの時間は少しピリピリした雰囲気。
ちなみに専門用語が飛び交うため、最終日まですべてを理解できることはありませんでした(´・ω・`)

◆7:30(朝食)

広い食堂がありますが、朝食はユニットごとにある小さなスペースに集まって食べます。
人によっては居室で召し上がる方も。
また、人によってパンの方もいればシリアルの方も。そしてコーヒー・紅茶。
厨房から各ユニットへカートで運びます。

◆8:00(ベッドメイキング)

リネンを回収して新しいリネンをセットしたり、洗濯物を回収する時間。日本の介護施設にもある仕事ですが、洗濯は施設内にあるラウンドリールーム(業務用の洗濯機3台と乾燥機、アイロン台を完備)でランドリーおばちゃん(1名)が鼻歌を歌いながら一括でしてくれます。
なのでヘルパーは洗濯物やリネンを回収するだけでいいのですが、ここでもノーリフトの概念が根付いてます。
写真がないのが申し訳ないですが、腰上までの高さの3色(緑・赤・黄)バックにコロコロが付いている代物がありまして、種類ごとにリネンや洗濯物を放り込んでいく感じで使います♪
重たいリネンを運ぶこともなく本当によく考えられてます!

◆9:30(シャワータイム)

これが一番の驚きだったのですが、やはりここは海外。
大浴場の文化はなく朝シャワーを浴びる文化のため各居室にはシャワー室とトイレが必ずあります。
ですので、居室の広さは結構広いです。
一部屋ずつ訪問していってシャワーや更衣の介助をします。寝たきりの方は清拭を。
日本の機械浴なんて見たらビックリするんでしょうね!
ちなみにスタッフは自分の身を守るという意識が強いですので、介護リフト(2人介助は基本)や移乗シートなんかも普通に使いますよ。
あとシャワー介助の際は着替えるのかな~と思ったら、濡れて滑らないように自分の靴にシャワーキャップのようなものを装着するのみで、あとは自分にかからないように気を付けながら介護する感じです。

◆11:00(フリータイム)

昼食までのちょっとした空き時間。
居室についているナースコールを‪ご入居者が押すと、ユニットにある電子掲示板に居室番号が表示されると同時にスタッフが持っているピッチがなります。
そうすると訪問しますが(実習生が)それ以外は、施設長が来ない限りはネットサーフィンをしたり自由に過ごしてましたね。
私はこの時間が大好きでご入居者の部屋へ遊びにいってはお話しをさせてもらってました(#^^#)

◆12:00(昼食)

昼食は3ユニットが食堂へ集まってみんなで食べます!
(もっとも重介護が必要なユニットのご入居者のみ居室にて食事介護をしてました)
席は特に施設側で決めてないとのことですが、仲の良いご入居者同士でテーブルを囲んでおられ、ほぼ席は毎日同じでした。
…ここの食事、日本人の私からするとコース料理のようなんです。ナイフとフォークで食べますし(それは普通か。)前菜→メイン→コーヒー・紅茶の順で配膳していきますので、ヘルパーもこの時は完全にレストランのホールスタッフです。

◆13:00(フリータイム)

レクリエーションを各レクリエーションルームで開催していたりコール対応などをしています。また日本の介護施設との違いでお伝えしますが、排せつの時間なども決まっておらず、コールで呼ばれたら排泄介護や処置をしたりする感じなので、この間も徘徊者はがんがん広い施設内を歩き回られてますし、自由です。あまりヘルパーも用もなくご入居者に関わろうとはしません。記録かネットサーフィンで忙しかったのかな。。

◆15:00(ティータイム)

食堂にてクッキーと紅茶・コーヒーを提供する時間です。
実習生だけを狙って何回もこっそりお代わりをお願いしにくるお茶目なおじいちゃんがいました!笑

ユニット4(重度)にはカートで回っていきます。この時間ころから、実習日誌を書く時間に入り16:00に帰ってましたのでそこから先の流れはわかりません。

オーストラリアと日本の介護施設の違いは?

(注)あくまで、筆者が働いた経験のある数施設内での比較ですのでご参考程度に!

1【敷地の使い方】  
オーストラリアはとにかく広い!すでに記載した通り信じられないほどいろんな部屋が1Fで完結します。エレベーターはありません。
ただし、日本のように大浴場・特浴などは必要ないためありません。

2【体調不良時】
日本ではバイタル測定をしたら医療関係者に任せますが、オーストラリアではヘルパーが尿検査を施設内でします(何回か使用を見ました)

3【スタッフの質】
管理者(マネジャー)はオーストラリア人ですが、基本的にヘルパーは移民も多いため他民族が協働してます。
文化が違うのでケアの考え方や理解がバラバラなことが多かった印象です。例えば認知症に対する理解。母親をされてた時代の記憶に戻ってらっしゃる方が人形を抱いて話しかけられてると、平気でバカにする国籍の方もいました。また介護中に母国語で会話をしまくる国籍のペアも。お客様や他のスタッフは(?)という気分。勤務中にネットサーフィンする人たちも。(マネージャーがきたらやめます)
スタッフの質は個人的には日本のほうが断然高いかなと思います。

4【スタッフ配置】
このスタッフ配置に関しては、オーストラリアに軍配が上がると思います。
ユニットケアのため、お客様が介護度別でユニットに分かれているのはもちろん、ヘルパーも担当ユニットで分かれてます。出勤時ごとに代わるのではなく基本的に自分の担当するユニットが決まっているシステム。
スタッフの配置数も介護度が高くなるにつれ増員してます。また、最も重度(寝たきりの方がほとんんど)のユニットを担当するヘルパーは[https://j-depo.com/news/pca.html:title=PCA]の使用ができるテストをパスした方です!

5【レクリエーション】
レクリエーション専門のスタッフが1名いました。レクルームも2か所ありますし、内容が大人なのが印象的です。
例えば、日本のような塗り絵等はなく、カジノや礼拝(牧師さんが毎週1回やってきます)映画上映、ダンスパーティーなど多様でした!
洗濯の専門スタッフも常駐してますし、オーストラリアは分業が進んでいるイメージです。

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また次回(^^)/

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