デンマークのフォルケホイスコーレでは前記事で紹介した通り、
生徒も先生も敷地内に一緒に住んでます。夕食時のメッセージタイムでは、毎日何かしらのイベントを企画(というほどのことでもない。完全思い付きが90%)した人が参加者を募ります!
例えば、
・映画鑑賞(鉄板!)
・マッサージナイト(得意な子がいたので、ヨガ教室にて)
・森の散歩、お昼寝(主に暇な週末)
・Beerクラブ(いろんなビールを飲み比べ)
・Chiliクラブ(野菜中心の食事に刺激を求めて結成!)
・夜の森で肝試し👻
・〇〇年代コスプレパーティー(鉄板)
などなど!毎日2~3種は募ってました。
さて、とある土曜日のちょっと大きめのイベントでオークションが開かれました✨
オークション
どんなイベントかというと、各自の不用品や作品(主にセラミック科を受講してる生徒)や、特技(マッサージなど)をオークション形式で50kr(約1000円)〜売っていく、買っていく!というもの。
先生も生徒も参加です🎁
例えば、
⚫北欧伝統のクリスマスワイン、グロッグ(Gløgg)を振る舞うよin先生宅
⚫お気に入りのスターウォーズのマグ
⚫用途不明の俺の陶器(1個しかないので意外と高値がついた笑)
⚫ブレイクダンスレッスン
⚫完全プライベートマッサージ(これも高値)
先生も約60人いる+生徒も本気で楽しんで買いますので結構な額になる。これを、さすが社会貢献意識の高い学校✨売った個人の売上ではなく、修学旅行でいく先の国への貢献活動資金にまとめて充てるのです。
また、さすが電子化が進んだ国デンマーク!支払いもネット振込もしくはクレジットカード!!
さて、私がいろいろ買った中でも、これは濃かったー!と思うのが今回紹介したい
スウェットロッジ(Sweat Lodge)
なのです(っ’ヮ’c)💦
学校の敷地内の森に”スェットロッジ”ができる場所があると知ってたのですが、名前からこれが噂の北欧のサウナかぁ(●´ω`●)いつかしたい!と勘違いしておりました。
が、
スウェット・ロッジ(sweat lodge)は、アメリカ・インディアンの儀式のための小屋、またはこの小屋で行う「治癒と浄化」の儀式。このスウェット・ロッジ(発汗小屋)は、全米のインディアン部族に見られるもっとも一般的で、しかも重要な儀式である。薬草の香気を含んだ蒸気によって身を清め、汗をかくことで健康を回復させる「治癒」の意味と、「心と体の浄化を伴う文化的な集まりの場」の二つの意味を持っている。
そう!つまりネイティブ・アメリカンの伝統的な儀式なんです。
サウナとは全く違うし、比にならないほどの汗をかきます💦(関係ないか)
企画した先生はネイティブ・アメリカンのリーダーを毎年招いて開催してます。デンマーク中から信者、興味のある人が集まってきて、当日は私たち生徒4名以外に15名ほどいらっしゃってました。
先生は、私が履修してたセクシャリスムの授業でもスウェットロッジ跡地で、流産された時の話、その後スウェットロッジ中に視た教示によって性で悩む若い女子に体験を共有してあげる事にした話などいろいろ教えてくれました。
中でも感動したのは、スピリチュアルの世界を信じるきっかけとなったエピソード。
息子さんがいるのですが、彼がまだ乳児の時、大きな病気になって数日の間に死ぬだろう、と医者に言われた時のこと。先生は言葉の分からない赤ちゃんの手を握って泣きながら『よく頑張ったね。もう頑張らなくていいんだけど、あなたがおっきくなったら手を繋いで歩きたかったし、本も沢山呼んであげたかったし、キャンプにも連れて行ってあげたかった…』と語りかけたそう。
その数時間後に彼は生死の境から生還して今も元気に生きているのですが、彼が歩ける歳になって手を繋いで街を歩いてた時に、ふと『ママ、いつ本読んでくれるの?僕、手を繋いで本を読んでくれるって言ったから頑張って戻ってきたんだよ』と何も知らないはずの彼が言ったそう!
その時から、先生はスピリチュアルの世界もあるんだ、思い、スウェットロッジにも出会ったとのこと(T ^ T)
(T ^ T)感涙!
いよいよ体験
集合は夕方。
着いた頃には焚き火が始まっていて、石を直火で焼いてました。儀式で使うこの石も近くの森から集めてきた自然の物。
みんなで自己紹介やお話をしながらリラックスした雰囲気で焚き火を囲みます。
写真はNGだったのでお借りしましたが、こんな感じ。
真ん中に見える牛の頭蓋骨は男性器の象徴。
1番奥のテント(ロッジ)が女性器の象徴。
この間は、通り抜けることはできません。
この儀式は女性器に入り、儀式を終えまた出てくることでRebornを意味します。
さて、ロッジの骨組みに布をかけ、光が全く漏れないことを確認したら準備が完了です。ワンピースなどの楽な服に着替えてハイハイでロッジへ入っていきます。
ドキドキ。。
中はまっっっっ暗ですので何も見えません。最後まで隣の人も何も見えないので泣こうが白目むいてようが誰もわかりません。
どうにか20人ほどが二重円状態でロッジにおさまったらいよいよ始まります!
アメリカから来られたリーダーの方がアドバイスをしてくれたり、インディアンの歌を歌ったりして進行してくれます。
約1時間半に及ぶ儀式は4つのタームに分かれていて、新しいタームが始まる度に熱々に焼かれて真っ赤に燃えた石をロッジ内にゴロゴロと追加していきます。
後半は申し訳ないけど石を入れてくれてるメンバーや、水をかけて蒸気攻めをしてくるリーダーを恨めしく感じる。
また、水を飲むことは基本的に禁止されてます。暑すぎておかしくなったら死にはしないから失神した方が楽だよ😉っていう不安しか抱かないアドバイスを胸に、滝のような汗が止まって怖くなろうが、暑すぎて呼吸が出来なくなろうがどうにか乗り越えたのでした。
タームにはそれぞれテーマがあって、セージで清めたり、みんなで歌ったり、感謝をしたり、精霊の好きなタバコを回し吸いしたり、祈ったり、告白したいことがある人が泣きながら語ったり。。
この意識が朦朧とした中で教示を受けたり、ビジョンを観れることがあるらしく、半ば期待してたのですが、私は特にありませんでした!
それでも、共に儀式を乗り越えた仲間との絆や、もう一度産まれて吸った空気の感動、水の有り難さをあんなに感じられることはなかなかない貴重な体験です🔥
リーダーの方曰く、スウェットロッジは自然(mother earth)を崇拝していたネイティブ・アメリカンにとって精霊と繋がれる儀式でもあり、迫害の時代を耐え乗り越えるための大事な儀式。
忘れてたけど、産まれるときって、お母さんだけじゃなく自分も生死を彷徨いながら産まれたのよね。そこまでして産まれるんだから、何か使命が一人一人あるんでしょうね。